興奮冷めやらぬ
8/21、ここはロンドンのとある飲食店の前
最初は公園に寝ていたが雨が降ってきたので、眠い目をこすりながら歩いて見つけた屋根のある所に逃げ込む。
こんなところです
掃除のおばちゃんや搬入のおっさんが凄いうるさい。声や寒さで1時間おきに起きてしまった。
もうちょっと静かに仕事しようよ、と思うが起こされなかったってことは気の優しい人たちなのだろう。
ちなみに高いマットのお陰で寝心地は最高だ。
感謝の気持ちを込めて寝床にお辞儀をする。
よし、行こうか。
二日目のロンドンは雨模様だった
駅前まで歩くとスタバが6:30からやっていたので入る。
熱いブラックコーヒーをすすりながら、情報収集をする。
主要な場所は巡ったからどうしよう、
ナショナル・ギャラリーは質の高い展示品が多く世界中の人々が訪れるらしい。
昨日は若干嫌な気持ちになったけど、趣味は美術館巡りですって言いたいから行ってみるか!
ナショナル・ギャラリーは10時からなので、トラファルガー広場で1時間ほど時間を潰す。
テスコ(ヨーロッパにある激安スーパー)で買ったパンとハムとチーズを組み合わせて、朝食を食べる。
スケッチするか…
建築学生っぽくナショナル・ギャラリーをスケッチした。
30分掛けて入り口しか書けず諦めた。意匠系向いてないわ…
10時になったので、中に入る。よし今日はポンド硬化を持ってきたぞ。
昨日と同じく荷物検査の係員に見せる。
「後ろのバック大きいから駅のクロークの預けてきて」
「え、でも昨日預けられるって聞い…」
「ごめんね、ムリなものはムリだから、出口はあっちね」
まじかよ…
流石にこのまま帰るのは謎だ
出口を行くと見せかけて地下のクロークに行こう!
ささっと小走りで駆け抜ける。
クロークのお姉さんが「Wao! nice bag」と若干引いていたが、受け取ってくれた。
ほら大丈夫じゃん。
館内はとてつもなく広かった
美術館ってこんな広いのか。
建築課題で訪れた国立新美術館とは比べ物にならないな。
沢山の展示物を流し見していき、ふと目に止まった作品をじっと見る。
美術館の楽しみ方ってこれで合ってるのかな。
ある作品の前で人集りができていた。
ゴッホのひまわりだ。
ゴッホは死後に評価された画家として有名だ。生前は見向きもされず死後にちやほやされるのは、どうなんだろう。
この絵画を見つめながら背景を見つけようとするが無理だった。
オランダでも見に行くから待っててゴッホさん。
外に出ると、沢山の観光客がいた。
日本には定着していませんがバスキングという行為で、パフォーマンスをしてお客さんからお金を投げ入れてもらいます。これはピカチュウ。
なんか疲れたな…
野宿での寝不足もあるし、係員が優しくないので精神的に疲れた。
あと荷物検査の時、バッグに入ってる一斤のパンを出す時凄く惨めです笑
前の広場で休憩していると、ふと優しい歌声が聞こえてくる。
20歳前半の女の人が、ギターを持ち歌っている。黒いブーツの足先に小さな楽器をつけ、リズムに合わせて鈴のような音を奏でている。
なんというかきれいで、そして透き通る歌声は心に響いた。
バスキングにお金を入れる時、若干目立って嫌なのであまり入れたことはない。
でも、入れるか
チャリーン
よし、今日も頑張ろう
ナショナル・ギャラリーの後ろには沢山のミュージカルの劇場がある。
イギリスはミュージカルが盛んである。
ミュージカルが好きな僕としては、楽しみにしていた。
「一番安いチケットください!」
「42ND streetの15ポンドですね」
安っっ!!
2250円、東京で見たら5000円位するんじゃなかったっけ
「買います!!」
公演は19:30からか…
ハリー・ポッターの駅でも行くか
曇り空の街を歩いた
225円のコーラ。高い!
途中に大英博物館があった。
また荷物検査か、ここにはクロークあるのかな
近くにいた背の高い作業員に聞いてみよう。
「ここにクロークあります」
「クローズは何時くらいだよ」
「いやクローズじゃなくてクローク…」
「どうしたんだ」と肌の黒いおっちゃん作業員が寄ってくる。
「大きいバッグ2つ持ってて預け…」
「カメラぶら下げて~~~~~ワッハッハ!!」なんか笑われた。
「バックがでかいから!これで行けるかな!?」
「たぶん、大丈夫だと思うよ。try ! try !」
「わかった、サンキュー!」
「謝謝」
「謝謝じゃねーわ!」
思わず日本語で突っ込んでしまった…まあいいか
で、気がついたが隣に大きいバッグは駅のクロークに預けてねという看板が。
適当すぎるぞ、あのおっちゃんたち…笑
建物自体が湾曲した形で並んでいる
キングクロス駅についた
「さあいきますよ 3.2.1 jump!!!」
みんな写真が取りたいのか、後ろには長い列ができていた。
ハリーポッターにあまり興味が無いので、写真をパシャパシャと撮りすぐに出る。
コスタというコーヒーチェーン店で休憩をして、電車で劇場がある駅まで戻った。
公演の30分前には着き、劇場内に入る。当然バックパッカーは自分以外いない。
19:30になり幕が上がる。
タップダンスをメインとしたミュージカルで、20人程が同時にタップダンスをする。
す、すごい!!
みんなで合わせていたコミカルな動きが、突然一人ひとり様々の動作に変わる。
劇中何度もあるクライマックスが終わると、観客たちが盛り上がる。
早口な英語で全くストーリーが読めず、ねておきて寝て起きてを繰り返した。
寝不足で寝てしまったが、ロンドンに来たらミュージカルおすすめです、。
英語がわからなくても楽しめます!
外に出ると、辺りは暗くなっていた。
とあるコンサートホールのトイレで、髪を洗い濡らしたタオルで体を拭く。
公園のベンチにマットを敷き、寝袋に入る。
明日もミュージカル見るか
ミュージカルでみた光景を思い出していたら、すぐに眠りについた。
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肌寒いロンドン
8/20、ヒースロー空港の入国審査ゲートに並んでいる。
ロンドン行きのチケットを買った後に、イギリスの入国審査は世界一厳しいと知った。イギリスの通貨は他の国と比べて価値が高いので、他国民が永住を狙いにくる。それを止めるために入国審査がとても厳しいのだ。そして日本人に対しても厳しく対応するので実際に入国拒否をされ強制帰国する人もいる。
実際に強制帰国した人のブログを読み返して列に並んでいたら、遂に呼ばれた。
「Next please!!」
ゲートにいたのは20代の金髪のお姉さんだ。
両隣の屈強な男の審査員でなくてよかった…と安堵する。
された質問と答えたことを全部書きますね。
なんでイギリスにきたの?
ー観光です。
どのくらい滞在するの?
ー4日です。
イギリスのどこに行くの?
ーバッキンガム宮殿やナショナル・ギャラリーです。
宿は決まってるの?
ー朝に着くと知っていたのでインフォメーションで決めようと思います。(本当は野宿)
所持金は?
ー200ユーロです。
クレジットカードの上限は?
ー答えたが、質問と回答が合わないのか英語が伝わらないのかお姉さんを困り顔にさせる。次の質問へ。
預金通帳にはいくら?
ー20万なんだけど英語で何ていうんだっけタハハ(日本語)、と言ったらスッと無言で紙とペンをくれた。やだかっこいい
親からお金は貰った?
ー借りました。
親の職業は?
ー嘘はつかず、定年退職したことを伝えた。
あなたの職業は?
ー学生です、それとバイトも。
何のバイト?
ー中学生に英語や数学を教えています。
イギリスで4日間過ごしたあとは?
ーバスでブリュッセルに行きます。チケット見せてと言われる。
ブリュッセルに来た次は?
ーエストニアまで行き、飛行機に乗ります。チケット見せてと言われる。実際はリトアニアからの飛行機で痛恨のミスをするがお咎めはなし。
イギリスには何度目?
ー1回目です。
パスポートにバン!バン!オーケー、バイバイ
な、長い。
淡々と書いていますが、片言英語で常にテンパりながら答えていました。お姉さんは常に真顔で、私は笑顔で答えていました。英語が堪能な方は5分位で終えていましたが、このときは15分位かかりました。ただお姉さんのバイバイの笑顔で癒されたので許します(何を!?)。
嘘はつかず、チケットを紙にしてロンプラなどで観光地を予習しておいたら問題なく入国できると思います。
いやー預け荷物の寝袋とマットを見られたら終わってたな。
このまま帰ったら飛行機でpcで見た凪のあすからが面白かったしかブログに書けないところだった、と思いながら荷物を探す。
とりあえずバッキンガム宮殿行くか。
クスッとする
日本のスイカみたいなやつ。駅員さんに誘導されて買った。電車賃が最大半額になるらしい。
朝のロンドンは肌寒かった
すごいね、イギリスって。イギリスの街の景観はイメージしたままだった。
時差ボケで眠いのに、地下鉄から地上に出たら思わずテンションが上った。
15分程歩くとバッキンガム宮殿が現れた。観光客、主に韓国人中国人でいっぱいだった。中で徴兵交代式の準備をしていたが、3、4時間待たないとやらないらしい。
ふむふむすごいな…次行くか
特にすることもなく自撮りを楽しんだ後、次の目的地まで歩いた。
下北にあるやつだ!
ザック2つ持ちは疲れたので途中のマックで休憩。コーヒー2ポンド(280円)ホットケーキ2.5ポンド(350円)。思った以上に高い…イギリスで外食は控えよう。
ザックの紐の調節の仕方をyoutubeで見て、ロンドンの情報を集めてから出発。
ウェストミンスター大聖堂
大聖堂内部
ベックベンは実際に見てほしい!建物に圧倒される。
セントポール大聖堂
カフェ休憩を入れつつ
プラムが約70円。原産国のスペインが近いからか凄く安い。
ナショナル・ギャラリー
ナショナル・ギャラリーの入り口では荷物検査をやっていた。肌の黒い係員のところで荷物を見せる。
「その背負ってるバッグ大きいからクロークに預けてね」
「現金持ってないけど預けられます?」と言ったつもりが伝わらない。
「英語喋れる?だからそれをクロークに預けないと入れないの、伝わってる?ちょっと後ろのあなた日本人?この人に伝えてほしいんだけど」
後ろの中国人は困った顔をした。伝わってるから話すタイミングをくれ
僕は「I know」と言って中国人に「sorry」と伝えクロークに急いだ。
結局クロークでは現金が必要で入れず
なんだよ。「(英語が話せなくて)sorry」って悲しいな。
目の前のトラファルガースクエアで数十分凹んだ。
夜になり
野宿スポットを1時間位かけて探し、マットと寝袋を敷いた。
はあ、疲れた…
今日は何キロ歩いただろうか。
小雨が降っている寒いロンドンの公園で、初めての野宿なのに疲れていたからかすぐに寝付けた。
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