気球が飛び交う街
9/16、ここはクライペダのホステルの中。
同室には他に2人ほど眠っていた。寝ている時にチェックインしたようだ。
毎回のように起きたらトイレに行き、顔を洗い歯を磨く。
そして出発までラウンジでスマホをいじる。
このルーティーンは日本に居ても変わらない。
朝10時になり、出発する。
ラウンジにいるバイトの女の子に鍵を渡す。
ホステルのバイトは楽しそうだ。
旅行者と話ができるだけで、時給以上の価値がある。
日本にはドミトリータイプの宿泊施設は少ない。
なので日本に帰った旅人はゲストハウスを作ろうとする。
僕もそうなるのかな。
もし建てるとしたら和室に布団で雑魚寝のタイプかな。
日本の文化を外人に教えたいよね。
布団の心地よさとか。
扉を開けて、駅に向かって歩きだす。
二度締め出されたこのホステル。評価が異常に高いけど普通のホステルだった。
昨日の夜、雨が降ったのか。
水たまりが太陽に照らされて、街が輝いてるように見える。
こういうのは好きだ。
てかリトアニア深夜に雨降りすぎ。
普通の人は嬉しいだろうけど、僕みたいな外で野宿しているヤバい人は寝袋が濡れて嫌な気分になる。
クライペダ駅に着いた。
窓口でチケットを買う。
この列車に何度乗っただろうか。
1,000~2,000円くらいなのだが、快適すぎて何度でも乗りたい。
今日は9月16日。
僕は9月18日にリトアニアから日本へ帰る。
この旅はあと3日で終わる。
長いようで短い。短いようで長い。
濃密な1ヶ月を過ごした。
1ヶ月前の記憶を順番にミラーレスの写真と照らし合わせていると、列車は終着駅についていた。
ビリニュス駅に到着した。
何回この駅を利用しているだろう。
リトアニアの列車利用回数なら日本上位1%に入る。
駅からすぐ近くの5ユーロホステルにチェックインした。
もう野宿はしない。最後くらいゆっくりしたいんだ。
荷物を部屋の中に置き、少し休憩した後、街に向かった。
ビリニュスに野宿経験は何度もあるが、観光はまだしていない。
一週間もいるし観光は最後でいいかーと思っていたら、本当に最後の日に観光することになった。
改めて街を見ると、特徴豊かな街だ。
何度も歩いた場所なのに。
今まではどこなら野宿しやすいかと、考えながら歩いていたから気が付かなかった。
気球が飛んできた。
みんなスマホのカメラを上へと向ける。
おっ、もう旅が終わる僕を歓迎してくれているのかな。
と言うより、今日天気良いな。
リトアニアでこんな天気がいい日は初めてでないか?
目の前には高い丘があった。
ここから街を見下ろせるかな。
この丘の前の公園で野宿をしていたので何度も見ていた。
だが、今回初めて登る。
石畳?がスニーカーでもキツイ。
綺麗だ。
チェコのような景色を見る。
屋根が赤いのはチェコだけでないんだね。
一通り見て回り、丘を降りる。
ここにも日本人が2,3人居た。
23時まで開放してるのか。
夜になったら夜景が綺麗そうなのでまた登るか。
思い返すとリトアニアはいい国だった。
一週間もいるとそう感じられる。
この国に一ヶ月も滞在するとまた色んな面を見ることができるだろう。
世界一周とか、大陸横断より、
一つの国に一ヶ月以上滞在するほうが楽しめるかもしれない。
リトアニアを歩き回ったので滅茶苦茶疲れた。
いつものスーパーに入る。
は~疲れた。
階段を降りているんと見知った顔が。
あ、院生さん!!
あ、どうも。
3,4日前にホステルの同室だった院生さんに再会した。
ここでも僕はひどい対応をしてしまった。
疲れすぎてて、はい、はい、はい、じゃあ、しか話せなかった。
最悪すぎる…
せっかくの日本人との再会なのに…
幸いそれに気づかない院生さんは隣にいた女の子を連れてスーパーを出ていった。
隣の女の子は20前後の金髪で日本人が好きそうな童顔の子だった。
え、前会った時は院生さん一人だったよね?
めちゃかわいい女の子連れてるじゃん。
くそーイギリスの大学院に行くと、あんな子を連れて観光できるのか。
イギリスの大学院を視野に入れるとするか。
スーパーで買い物をしてベンチに座った。
もう旅も終わりに近づいているので、贅沢にコーラを買ってみる。
コーラが贅沢なんてどれだけ節約してきたのだろうか。
夜10時に昼に登った丘をまた登ってみる。
この丘は昼と夜、二回登ったほうが良い。
二度と見ることのないこの夜景を見ながら、今までの旅を思い返した。
ホステルに帰り、速攻でシャワーを浴びた。
そしてラウンジでポテチとビールを楽しんだ。
ホステルに泊まるのは今日で最後だ。
この日は夜の1時に眠りについた。
リトアニアの記事が写真だよりで書いています。
それまでは旅中にiphoneに出来事をメモしていました。
細かいことはほぼ忘れてしまっています。
あと記事は3本で終わりかな。
頑張ります。